ブラウザーに広告を表示する「脅迫ウイルス」、Operaにも“対応”

securityvirus2009-08-09


ブラウザーに広告を表示する「脅迫ウイルス」、Operaにも“対応”

「消したければ有料ダイヤルに連絡を」、IEFirefoxが主なターゲット

セキュリティ企業の米シマンテックは2009年8月5日、同社の公式ブログにおいて、新たなタイプのウイルス(悪質なプログラム)を警告した。 Webブラウザーの画面中に広告を表示し、消したければ有料ダイヤルに連絡するよう“脅迫”する。主要ブラウザーであるInternet ExplorerIE)と「Firefox」に加え、「Opera」にも“対応”していることが特徴だという。

 同社が「Trojan.Ransompage(トロジャン・ランサムページ)」と名付けた今回のウイルスは、実行されると別のプログラムを生成してインストールする。インストールするプログラムは3種類。それぞれ、IEFirefoxOperaに特定の“機能”を追加するプログラム(ブラウザー・ヘルパー・オブジェクトや機能拡張など)である。

 追加されるのは、ブラウザーの画面右下に、特定の広告を表示する機能(図)。広告はアダルトサイトの宣伝。Webページをスクロールしても、画面右下に表示され続ける。広告には、「この表示を消したい場合には、次の電話番号にメッセージを送信してください。折り返し、表示を消すためのコード(番号)を送信します」といった文章がロシア語で書かれている。

 連絡先の番号は有料ダイヤルなので、メッセージを送信すると課金され、その分、相手に支払われることになる。とはいえ、ブラウザー中に広告が絶えず表示されるので、連絡してしまうユーザーは少なくないだろうとしている。

 加えて今回のウイルスは、二大ブラウザーであるIEFirefoxに加え、Operaにも対応しているという。3種類のブラウザーに対応することで、「お金を払うくらいなら、別のブラウザーを使うようにする」といった回避策を取りにくくしているという。

米シマンテックの情報