「ノートン」をかたる偽ソフト出現、本物そっくりの画面でだます

securityvirus2009-09-07


ノートン」をかたる偽ソフト出現、本物そっくりの画面でだます

実行すると偽のブルースクリーン、脅かしてお金を払わせる

セキュリティ企業の米シマンテックは2009年9月1日、同社のウイルス対策ソフト「ノートン アンチウイルス 2009(Norton Antivirus 2009)」にそっくりの「偽ソフト」が確認されたとして注意を呼びかけた。

 ここでの「偽ソフト」とは、大した機能を持たないにもかかわらず、セキュリティ対策などの機能を備えているとかたられて配布されるソフトのこと。インストールすると、パソコンに問題がないにもかかわらず、「ウイルスが見つかった」などと偽の警告を表示。問題を解消したければ、有料版を購入する必要があるとして販売サイトにユーザーを誘導し、クレジットカード番号などを入力させようとする。

 有名な対策ソフトに見せかけるのも、偽ソフトの常とう手段の一つ。今回確認されたのは、シマンテックの「ノートン」製品に見せかける偽ソフト。製品名は「Nortel Antivirus」で、提供元は「Scientist」あるいは「Scientific IT Corporation」。インタフェースは、ノートン アンチウイルス 2009と酷似している(図1)。本物のロゴが「Norton from symantec」であるのに対して、偽物は「Nortel from scientists」。

 この偽ソフトを実行すると、他の偽ソフトと同様に、偽のウイルス感染警告を表示。駆除するには有料版を購入する必要があるとして、販売サイトに誘導する。

 加えて、「スパイウエアが検出されたので、被害を防ぐためにWindowsはコンピューターをシャットダウンします」といったメッセージとともにブルースクリーンを表示(図2)。その後、Windows XPの起動画面を表示する(図3)。これらは、いずれも偽ソフトが表示する動画。動画をフルスクリーンで表示し、マウスやキーボード入力をロックすることで、Windowsの表示に見せかけるという。

 シマンテックでは、Nortel Antivirusとほぼ同時期に「Green Antivirus 2009」という偽ソフトも確認。プログラムは、Nortel Antivirusと同じだという。同社では、こういった偽ソフトにだまされないよう改めて注意喚起している。